スターフライヤー・AIRDO・ソラシドエア、この3社に共通するものとはなんでしょうか?
普段から飛行機に乗る機会が多い方には簡単に結びつくかもしれませんが、年に数回しか飛行機に乗らないような方や利用する航空会社を1社に定めてしまっている方は3社の名前を聞いても共通項を見つけ出すことは難しいかもしれません。
ANAとコードシェア便を運航する3社
実はこの3社はANAと国内線のコードシェア便を運行している航空会社なんですね。
コードシェア便とは
ANAが国内線でコードシェアを実施しているのは全部で5社になります。
- AIR DO
- IBEXエアラインズ
- オリエンタルエアブリッジ
- ソラシドエア
- スターフライヤー
コードシェア便とは共同運航便のことを指します。
1つの定期運行便に対して複数の航空会社の便名がつきます。
よく空港にある搭乗口や手続きの状況を知らせる案内がありますが、あれに2社以上の便名が書かれているものがありますが、あれがコードシェア便です。
共同運航とは言っても、実際の機内サービスなど多くの面で航空会社の協力があるのではなく、地方に拠点を置く小さな航空会社の運行便を大手航空会社が自社便扱いとして販売しているだけというのが実態です。
利用者にとっては大手航空会社名で予約するとマイレージが貯まったりするので一定のメリットがあります。
AIR DOとは
AIR DOとは北海道に拠点を置く航空会社で正式名称は株式会社AIRDOです。
以前は北海道国際航空会社という名称でしたが、以前からエアドゥと呼ばれることが多かったこともあり2012年に社名を変更しています。
ANAとのコードシェア便が始まったきっかけはAIR DO(当時は北海道国際航空会社)が民事再生法の適用を申請しANAが支援することになったのがきっかけです。
AIR DOの再建完了後にANAとコードシェア便の運行を開始し、現在までその提携関係が続いている航空会社で、実質的にはANAの傘下にある航空会社と言ってもいいでしょう。
AIR DOオリジナルのマイレージサービスである「DOマイル」があります。
ソラシドエアとは
ソラシドエアとは宮崎県に拠点を置く航空会社で正式名称は株式会社ソラシドエアです。
こちらも2015年に社名を変更しており、設立当初はパンアジア航空株式会社と言い、拠点も福岡にありました。
その後、スカイネットアジア航空株式会社と社名を変え拠点も宮崎に移転させ、その後にブランド名として使用していた名称である「ソラシドエア」に社名も変更しています。
ソラシドエア(当時スカイネットアジア航空株式会社)も2004年に産業再生機構の経営支援を受けています。
その際に株主になったのがANAで航空券の座席予約などのシステムがANAのものを使用されるようになりました。
これを機にANAの実質的な傘下のようになち、コードシェア便の運航も始まりました。
ソラシドエアにもオリジナルのマイレージサービス「ソラシド スマイルクラブ」があります。
スターフライヤーとは
スターフライヤーとは福岡に拠点を置く航空会社で正式名称は株式会社スターフライヤーです。
こちらも設立時は「神戸航空会社」として兵庫で設立されていますが、北九州空港への移転と社名変更を行い現在に至ります。
JALに統合されたJASやANA、JALなどのOBが幹部に多かったこともあってか、当初は順調な航空会社としていましたし、上記2社とは違い双方にメリットがあるという趣旨が強い形でANAと提携を始めています。
ただ、LCCの参入に伴い経営悪化となりソラシドエア等と同じように航空券の座席予約システムなどはANAのシステムが利用されるようになっています。
スターフライヤーもオリジナルのマイレージサービス「STAR LINK」があります。
ソラドゥスターでマイルの共有が可能
上記3社が運航する便を利用する際もコードシェア便を選びANA便名で予約する方が利用者にとってはマイレージが分散したりすることなくメリットがあります。
ただ、利用時間帯や予算などからソラシドエアやAIR DO、スターフライヤーを直接予約する場合もあったり、北海道拠点の方などはお得なAIR DOをよく利用するという方も多いでしょう。
そうすると、拠点以外の場所に行こうとすると、どうしてもAIR DOでは行かれずJALやANA、ソラシドエアを使ったりしないといけないですよね。
その時に貯まった各航空会社のマイレージ、皆さんはどうされていますか?
JALやANAであれば色々と使い勝手も良いですが、AIR DOやスターフライヤー、ソラシドエアは大手には及びません。
しかし、ソラドゥスターというキャンペーンを利用すると、AIR DOで貯めたマイルでソラシドエアの特典航空券を取得できるようになります。
ソラドゥスターについて詳しく見ていきましょう。
ソラドゥスターとは
ソラドゥスターとは、ソラシドエア・AIR DO・スターフライヤーの3社がそれぞれのマイレージ会員がためたマイルを他の2社の全路線片道分の特典航空券と交換できる共同キャンペーンです。
<マイル引き換え期間>
2016年12月19日〜2017年3月31日
<対象となる搭乗期間>
2016年12月20日〜2017年5月31日
<対象となる会員>
- AIRDO:My AIRDO会員
- ソラシドエア:ソラシドスマイルクラブ会員
- スターフライヤー:スターリンク会員
<必要マイル・ポイント数>
- AIR DO 1,400ポイント→→ ソラシドエア片道特典航空券
- AIR DO 1,400ポイント→→ スターフライヤー片道特典航空券
- ソラシドエア 6,500マイル→→ AIR DO片道特典航空券
- ソラシドエア 7,000マイル→→ スターフライヤー片道特典航空券
- スターフライヤー 7,500マイル→→ AIR DO片道特典航空券
- スターフライヤー 7,500マイル→→ ソラシドエア片道特典航空券
AIR DOのポイントは1,400ポイント以上、ソラシドエアは6,500マイル以上、スターフライヤーは7,500マイル以上が最低でも必要になります。
AIR DOのWeb会員サービス「My AIRDO」とは
入会金・年会費無料のweb会員サービス。
搭乗するごとに航空券の購入金額100円につき1ポイントが貯まり、搭乗回数6回以上でボーナスポイントがプレゼントされます。
そして、1,200のポイントが貯まれば特典航空券に引き換えでき、特典航空券は家族や友人などが使うことも認められています。
この点はANAなどの大手より使い勝手の良い利用条件が採用されています。
また、ANAカードなどと同様に、クレジットカード機能付き「AIRDO カード」であればホームページでの航空券購入や搭乗で、お得にポイントを貯めることができます。
また、AIR DOならではの「道民割引運賃」利用の際もMy AIRDO会員になるとwebから「道民登録」もできるので便利です。
ソラシドエアのWeb会員サービス「ソラシドスマイルクラブ」とは
入会金・年会費無料のwebサービス。
ソラシドエアに搭乗することでフライトでマイルが貯まり、運賃によってマイル積算率が変わるます。
こちらはANA等と非常に近いマイルシステムとなっています。
最低5,000マイルから特典航空券と交換できますが、これは沖縄-石垣間のみなので実質的には7,000マイルが必要になります。
マイレージ機能付きクレジットカード「solaseedairカード」であれば、航空券購入やショッピングでもマイルが貯められます。
AIR DO同様に、特典航空券は家族以外でも利用することが可能です。
スターフライヤーのスターフライヤー・マイレージ・プログラム「STAR LINK(スターリンク)MEMBERS」とは
入会金・年会費無料の会員サービスです。
スターフライヤーのフライトでマイルが貯まり、最低5,600マイルが貯まれば特典航空券と交換できる他、オリジナルグッズと交換する利用方法も用意されています。
また、マイレージ機能付きクレジットカード「STARFLYER PREMIUM CARD」や「STARFYER CARD(JCB、VISA、MASTER)」であれば、航空券購入やショッピングでもマイルが貯まります。
こちらも、特典航空券は家族以外の方でも利用が可能です。
朝日新聞の購読でマイルを貯めることや、福岡県行橋市のふるさと応援寄付(ふるさと納税)でもマイルが貯まります。
まとめ
ソラドゥスターという聞いたことないキャンペーンのニュースを読み進めると、その裏にANAがいることに気がつきました。
ソラドゥスターというキャンペーンはANAとコードシェアをする航空会社3社による新しい取り組みで、相互にメリットが教授できれば今後の定期的な提携なども視野に入ってくるのではないでしょうか。
またANAが裏にいることを考えると、ANA本体との差別化及び相互補完、ピーチとの差別化及び相互補完という流れも今後検討されていってもおかしくありません。
ANAが支援するSKYマークが10月からネスカフェ提供開始しますという記事でも少し触れていますが、SKYマークもANAの支援を受けているため、今回の3社だけでなく、SKYマークやピーチ、IBEXエアラインズやオリエンタルエアブリッジも含めて新たなキャンペーンや提携が始まり、利用者にとっても航空会社にとってもメリット・ベネフィットが生まれてほしいです。
その為にも、今回のソラドゥスターキャンペーンの成果がどの程度になるのか、楽しみです。
各社のマイレージプログラム会員の方はこの機会に他の地方拠点航空会社を利用されて見てはいかがでしょうか。